洛中庵 の日記
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健康長寿への道
2015.08.23
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認知症になることなく、元気に自力度の高い生活を維持しながら長生き(寿命を全う)する。
誰しもが願っていることです。
「炎症」を抑えるとその願いが叶うかもしれない…。
先日の新聞の電子版にそんな記事が出ていました。
以下、読売新聞電子版(2015/08/09)より………………………
■体の防衛反応「炎症」少ないと長寿…慶大調査(09:18)
健康で長生きする人は、炎症の程度を示す血液中の物質の数値が低く、この数値が低いほど認知機能や生活の自立度も高いことが、100歳以上の百寿者684人などを対象とした大規模調査でわかったと、慶応大などのチームが発表した。
マウスで炎症が老化を促進することは知られていたが、長生きの象徴の百寿者で、健康と炎症の関係が明らかになったのは初めて。食事や薬などで、炎症を安全に抑えることができれば、健康長寿につながると期待される。
炎症は通常、けがをしたり、病原体が体に入ったりした時などに起きる防衛反応だが、高齢者は加齢に伴い、症状がなくても血液中の炎症物質の数値が高くなる傾向がある。なぜ高くなるのかは不明という。
研究チームは、110歳以上の22人を含む百寿者684人と、百寿者の親族334人、85~99歳の高齢者536人を最長10年間追跡調査。代謝や肝機能などを示す様々な血液のデータと、長生きや健康との関連を調べた。
その結果、百寿者では、炎症の程度を示すTNFαなど複数の物質の数値が低めで、85~99歳、100~104歳、105歳以上のどの年齢層でも炎症の数値が低いグループほど、死亡率が低いことがわかった。認知機能や生活の自立度も、炎症の数値が低いほど高く保たれた。
慶応大の新井康通講師は「老化と炎症の関係をさらに詳しく調べて、健康寿命を延ばす生活習慣や薬の開発につなげたい」と話す。
(記事の転載は以上)………
「食事や薬などで、炎症を安全に抑えることができれば、健康長寿につながると期待される」 それはその通りだと思います。現在既に炎症を助長する飲食物、炎症を抑える飲食物やサプリメントについての医学的な研究、発表は数多くなされています。
ただ、私が今最も重視し実際の臨床の現場でも実施しているのは、食事や薬(サプリメント)を飲んで炎症を抑えるのではなく、むしろその逆の、食べない事で炎症を抑制する事です。
最新の医学研究では、アメリカのイェール大学の研究チームが今年発表したものが注目されます。
☆その研究概要は、
[少食や断食を行った際に生成されるBHB(βヒドロキシ酪酸;ケトン体の一種)が、2型糖尿病やアテローム性動脈硬化、アルツハイマー病などのさまざまな炎症性疾患に関する、タンパク質の一部「NLRP3」 を抑える。というものです。](杏林予防医学研究所/山田豊文・婦人画報/2015/8)
少食や断食健康法の効果を医学的に裏付ける大変重要なレポートだと思います。
洋の東西で古来言われて来た、「腹六分目で病無し」や「断食で治らない病気は無い」 等という内容の、少食や断食にまつわる格言の正しさを現代医学が徐々に証明しつつあるように感じます。
《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》
〈杉浦次郎〉