洛中庵 | 日記 | 薬の副作用による筋肉痛があります。②

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洛中庵 の日記

薬の副作用による筋肉痛があります。②

2016.01.18


前回(1月15日)の日記「薬の副作用による筋肉痛があります」の続きです。



以下は、今月12日の読売新聞電子版の記事。


《■降圧薬で劇症肝炎、2人が死亡…18人に副作用》(21:49)
 厚生労働省は12日、降圧薬として広く使われている「アジルサルタン」「アムロジピンベシル酸塩」を含む製剤で、横紋筋融解症などを18人が発症し、重い肝障害の劇症肝炎で2人が死亡したと発表した。
 同省は後発医薬品を含む製造販売元各社に、薬の添付文書の「重大な副作用」の項目に横紋筋融解症や劇症肝炎などを追記するよう求めた。
 同省によると、死亡者のうち、薬との因果関係が否定できないのは1人。横紋筋融解症は筋肉痛や脱力などがあり、急性腎不全を起こすことがある。同省は、これらの薬で手足がしびれたり、全身がだるくなったりしたら、服用をやめて医師に相談するよう呼びかけている。


記事の転載は以上。


横紋筋融解症とは、身体を動かす筋肉、いわゆる骨格筋が壊死を起こし筋細胞中の成分が血液中に浸出し、筋肉が傷害されて筋肉痛や脱力感があらわれ、次第に疼痛や麻痺・筋力減退・赤褐色尿等の症状が発現する病気です。重症化すると急性腎不全症状(乏尿、浮腫、呼吸困難、高カリウム血症、アシドーシス)を起こし上記の記事にあるように死に至る場合もあります。


薬剤によるものの他、外傷や重度の熱中症、脱水等でも発生します。


薬剤性の主な原因薬剤としては、コレステロール低下剤、一部の抗菌剤や抗精神薬、それに上記の記事中で指摘されている降圧剤等があげられます。


私の経験では、一昨日の日記で紹介しましたAさんのケースのような、横紋筋融解症に至る前段階の症状と思われる筋・筋膜痛はさほど珍しいものではありません。


私はコレステロール低下剤や降圧剤、それにデパスのような抗精神薬を長期的に服用している方の筋・筋膜痛に対しては、横紋筋融解症の前の段階の症状ではないかと、その可能性を必ず疑ってみる事にしています。(*人によっては数回の服用で症状が現れる場合もあります)
(*臨床上は肩や上腕上部によく診られます。これは腕の重みにより筋膜が常に引っ張られているためだと考えています。)

横紋筋融解症の前段階の症状に対しては、当然、いくら鍼や指圧を施しても効き目はありません。


それらは原因となっている薬の服用を中止すればどんどん良くなっていきます。


横紋筋融解症は、医師以外の普通の治療家にとってはほとんど遭遇する機会のない病気です。けれども、その前段階の筋・筋膜痛(私はごく軽微な横紋筋融解症だと考えています。)のクライアントに接する機会はさほど珍しいものではないと思います。


上記の薬を長期にわたって服用している方や治療家はこの事をよく認識しておく必要があると思っています。











《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》














〈杉浦次郎〉

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