洛中庵 | 日記 | 薬の副作用による筋肉痛に注意して下さい

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洛中庵 の日記

薬の副作用による筋肉痛に注意して下さい

2016.02.22


前回の日記、「家庭用電気マッサージ器使用にあたって注意していただきたいこと」(02/19)の続きです。



「抗コレステロール剤や血圧降下剤等の薬剤を長期に渡って服用している方の使用は慎重にする事。」と書きました。

その理由です。
私の経験上、上記の薬剤を長期に渡って服用されている方には筋・筋膜などの微細な断裂の存在が確認される事があります。
また、断裂には至っていなくてもそれらの組織が脆くなっている場合も推察されます。
それらの薬剤を服用されている方で肩や腕などにしつこい痛みがある方は、家庭用電気マッサージ器の使用については厳重に注意する必要があると考えています。


肩や腕などに鋭い痛みがしつこく続いている場合は、薬剤による副作用を疑ってみる必要があると思います(複数の薬剤を服用されている場合は特に)。薬剤を出されている医師に相談される事をお勧めします。



この事については、先月のこの日記、「薬の副作用による筋肉痛があります」(01/15)と「薬の副作用による筋肉痛があります②」(01/18)にも書いています。



以下は、「薬の副作用による筋肉痛があります②」からの抜粋。


横紋筋融解症とは、身体を動かす筋肉、いわゆる骨格筋が壊死を起こし筋細胞中の成分が血液中に浸出し、筋肉が傷害されて筋肉痛や脱力感があらわれ、次第に疼痛や麻痺・筋力減退・赤褐色尿等の症状が発現する病気です。重症化すると急性腎不全症状(乏尿、浮腫、呼吸困難、高カリウム血症、アシドーシス)を起こし上記の記事にあるように死に至る場合もあります。


薬剤によるものの他、外傷や重度の熱中症、脱水等でも発生します。


薬剤性の主な原因薬剤としては、コレステロール低下剤、一部の抗菌剤や抗精神薬、それに上記の記事中で指摘されている降圧剤等があげられます。


私の経験では、一昨日の日記で紹介しましたAさんのケースのような、横紋筋融解症に至る前段階の症状と思われる筋・筋膜痛はさほど珍しいものではありません。


私はコレステロール低下剤や降圧剤、それにデパスのような抗精神薬を長期的に服用している方の筋・筋膜痛に対しては、横紋筋融解症の前の段階の症状ではないかと、その可能性を必ず疑ってみる事にしています。(*人によっては数回の服用で症状が現れる場合もあります)
(*臨床上は肩や上腕上部によく診られます。これは腕の重みにより筋膜が常に引っ張られているためだと考えています。)

横紋筋融解症の前段階の症状に対しては、当然、いくら鍼や指圧を施しても効き目はありません。


それらは原因となっている薬の服用を中止すればどんどん良くなっていきます。


横紋筋融解症は、医師以外の普通の治療家にとってはほとんど遭遇する機会のない病気です。けれども、その前段階の筋・筋膜痛(私はごく軽微な横紋筋融解症だと考えています。)のクライアントに接する機会はさほど珍しいものではないと思っています。


上記の薬を長期にわたって服用している方や治療家はこの事をよく認識しておく必要があると思っています。









《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》













〈杉浦次郎〉

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