洛中庵 の日記
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安静にしていれば治ります
2016.02.25
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一昨日の事です。クライアントのAさんから、「とうとうインフルエンザになってしまったかも…」とのメールが届きました。
気の毒に思い心配していたのですが、今日再びメールが届き「検査の結果風邪でした。安静にして経過観察中。既に熱が下がり始めています。ご心配おかけました」との事でした。「しっかり養生して下さいね。どうぞお大事に!」。と返信しました。
Aさんは病院の外来診療担当の看護師さん。このところ連日周囲はインフルエンザにかかっている人ばかりだそう…。
大変なお仕事だと思います。
大事にならず本当に良かったです。
さて、二月になってから、気温の乱高下が激しいためか風邪をひかれる方が増えているように感じます。
今日も風邪をひかれて施術の予約をキャンセルされた方がありました。
いつものように、「しっかり治してからお越し下さいね。どうぞお大事にして下さい」。とお伝えしました。
その際、「市販の風邪薬を飲んだほうが良いでしょうか?」とお尋ねでした。
症状をお聞きしましたら風邪のひきはじめで比較的軽いようでしたので、「温かくして安静にしているのが一番ですよ」、とお伝えし、一年ほど前の新聞記事をご参考までにメールでお送りしておきました。
以下はその記事。
■【家庭医が教える病気のはなし(84)】風邪は「薬」で本当に治る?(2015/02/03 08:30)
今回は風邪の治療についてです。以前も書きましたが、風邪は治療しないで放っておいてもそのうち治ってしまいます。そのうち治るのですから、治療をしなければいけないということはありません。
風邪は治療しなくてもよい。これはまず確認しておきたいところです。医師から「風邪ですね」と言われたら、特に薬をもらうことなく家に帰って寝ていればいいのです。
それでもなお風邪に対する治療に意味があるとしたら、「早く治す」ということでしょう。薬局で買える総合感冒薬のCMがテレビで頻繁に流れていますが、どれも「早めに飲んで早く治そう」という感じのものです。しかし、驚くべきことに、市販の風邪薬に風邪を早く治す効果はないことが分かっています。
そもそも総合感冒薬とはどんな薬かというと、それぞれの症状を抑えつける複数の成分からなる症状緩和薬です。市販の総合感冒薬には多くの薬が入っています。具体的に一つの総合感冒薬の成分を見てみましょう。
クレマスチンフマル酸(鼻水止め)▽リゾチーム塩酸塩(炎症を鎮める)▽アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)▽ジヒドロコデインリン酸塩(せき止め)▽ノスカピン(同)▽メチルエフェドリン塩酸塩(同)▽グアヤコールスルホン酸カリウム(たんをきれやすくする)▽無水カフェイン(眠気防止)▽ベンフォチアミン(ビタミンB1)-の9種類です。
どれも、薬が効いている間は症状を緩和しますが、早く治すわけではありません。「薬を飲んで一発で治った」という経験をされた人もいると思いますが、それは薬で症状を抑えている間に勝手に治ったのであって、薬で早く治っているわけではないのです。
もちろん治るまでの症状が一時的にでも軽くなるというのは十分意味があることですから、風邪薬が無意味だというわけではありません。ただ市販の薬には勝手にいろいろな成分が入ってしまっていますから、熱もないのに解熱剤も飲むという無駄や、必要のない薬による副作用が出るなどのデメリットもあります。
繰り返しますが、風邪薬とは風邪を早く治す薬ではありません。風邪薬を飲む目的は、その場のつらい症状を楽にするためです。
症状があまりつらくもない軽い時期に風邪薬を飲むのは、副作用や薬代にかかる費用のことを考えると、お勧めできないばかりか、やめた方がいいことなのです。(武蔵国分寺公園クリニック院長・名郷直樹)
(以上、産経デジタルより)
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皆さま、風邪やインフルエンザには十分注意して下さい。
風邪・インフルエンザにかかってしまっている方はどうぞお大事に!
《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》
〈杉浦次郎〉