洛中庵 の日記
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《今在る間は 楽しくをあらな》
2011.08.05
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《生ける人つひにも死ぬる ものにあれば 今在る間は 楽しくをあらな 》
/ 大伴旅人(おおとものたびと)
完全な下戸なくせに、私は大伴旅人の「酒を讃むる歌十三首」が好きです。特にこの歌はとても気に入っています。
生きている人は、いずれみな死ぬのだから、この世に生きている間は今を楽しもう、楽しむべきだ。
と大伴旅人は詠んでいます。
とは言うものの、過度の飲酒は、依存症の問題やその他数々の健康障害を引き起こす可能性があるので、節度ある飲酒が大切なのは言うまでも無いことです。
長く健康で楽しい人生をおくる為には、飲酒習慣に注意が必要なように、食生活にも十分な注意が必要です。
特に、生活習慣病の方やその予備軍の方は…
食事療法のアドバイスをさせて頂くと、時々「好きな物も食べられへんのやったら死んだほうがましや」という様な事をおっしゃる方がおられます。それも結構な割合で…
そんな時にこの一首が思い浮かんできます。
確かに、人生において食べる楽しみはとても大きなウェイトを占めます。
食いしん坊の私にはそのお気持ちはよく分かります。
けれども、真に身体の為になる食事療法の内容は細胞レベルから身体が喜ぶ食事であって、それは決して味気のないつまらない食事ではないのです。 むしろ、身体の深いところ(細胞レベル)が「美味しい、幸せ!」と感じる食事なのです。 (と、思います)
『細胞レベルから元気になる食事、食生活』こそが《今在る間は 楽しくをあらな》を実践する食事、食生活だと思っています。
細胞レベルから楽しくあらな…
《 あなたが あなたらしく "細胞レベル"から 輝くように! 》
※画像は明治時代に菊地容斎が描いた大伴旅人
〈杉浦次郎〉
