洛中庵 | 日記 | 私が患者さん(患者様)という言葉を使わないわけ

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洛中庵 の日記

私が患者さん(患者様)という言葉を使わないわけ

2016.10.17


昨日の日曜日、同業の治療家の勉強会が大阪であり参加してきました。


参加者10名ほどのこじんまりとした勉強会でしたが、臨床経験が豊富な治療家ばかりでしたので大変充実した会となりました。


さて、勉強会での症例発表の際は、私はいつも「患者」」という言葉の代わりに「クライアント」という言葉を使っています。


前回の症例発表の際は私以外は全員、「患者」という言葉を使っておられましたが、今回はなんと、参加者の半数ほどが「クライアント」を使っておられました。


聞けば、私の影響だとか。決して私の個人的な考えを押しつけていたわけではないのですが…。


自然に賛同していただけた結果なら嬉しく思います。




以下は、昨年の日記。


2015/09/07
私が患者さん(患者様)という言葉を使わないわけ



今日(9月7日)、最近よくご来院頂いているAさんから、「杉浦先生は何故"患者さん"という言葉を使われないのですか?」との質問を受けました。


そうなのです。私は洛中庵にお越しになる方については、リラクゼーションマッサージが目的でご来院の方はもちろん、様々な病気の治療の為にご来院の方々にも"患者さん"もしくは、"患者様"というような言い方を極力しないようにしています。


以前からこの日記でも、"ご来院の方"とか、"クライアント"という言い方をしています。(ご本人に直接話しかける際は、〇〇さんとお呼びしています)



その理由は、単純に"患者(患者さん・患者様)"という言葉があまり好きでないという事と、私自身が患者と呼ばれたくないからです。(「病気」イコール「患者」ではないと思っています。)


あくまでも私の個人的な考えですが、この世に生きている限り100%健康な人間はあり得ないと思っています。仮に心身共に完璧に健康な方がおられたとしても、その方も様々な加齢現象(老化現象)からは決して逃れる事は出来ません。


私自身についていえば、大きな病気や生活習慣病もなく、同世代(50代後半)の中ではかなり元気な部類に入ると思いますが、それでも、視力・聴力は若い頃からメガネ(コンタクトレンズ)や補聴器に助けてもらっていますし、足には静脈瘤もあります。
高校生の時に発症した2ヶ所の腰椎椎間板ヘルニアとは長年の付き合いです。

その他、身体の細かな不調を探せばきりがないと思います。そのほとんどが加齢によるものとある程度達観しています。

一番重症なのは若年性認知症かもしれません。(自分に都合の悪い事はすぐに忘れる。惚ける。笑)


私も含め全ての人は一旦医療の門をくぐれば、患者さん・患者様と呼ばれる立場になってしまいます。


けれども、私は"患者"と呼ばれるのも嫌ですし、他の方を患者さん(患者様)とも呼びたくありません。


ずっと以前から、世の中に病気はあっても、病人(患者さん・患者様)はいないと思っています。



先月(8月5日)発行されたばかりの新刊、『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』(樋野興夫著/株式会社 幻冬舎)に同じような言葉を見つけました。

「病気になっても病人ではない」
著者は順天堂大学医学部、病理・腫瘍学教授で一般社団法人がん哲学外来理事長。


このような立派な先生と全く考えが一致してしまっています。 本当に嬉しく思いました!


本の中にはこうもあります。

「いまたまたま病気になっているけれど、「あなた」であることは病気になる前もなった後も変わりありません。「病気」イコール「病人」ではないのです。」


全く同感です。
私、「あなた」の本質は病気によって何ら変わるものではないはずです。












《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》













〈杉浦次郎〉

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