洛中庵 の日記
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肺ガン検診
2011.10.31
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昨日(10月30日)はよく降りましたね。今日はすっかりお天気回復。爽やかな秋空が広がりました。
先日、ご来院のMさんは肩凝り改善の為、洛中庵に時々お越しになります。
二十歳の頃から30年以上の喫煙習慣があります。
空咳がでるたびに、「肺ガンになっていないか、、自分でも滑稽なくらい心配になる」とおっしゃいます。
年に一回は胸部のエックス線検査や血液検査などのメディカルチェックを欠かさず受けておられるとの事。
そのくせ、タバコは一向にに止める気は無いよう…。食生活も食べたい物を食べるだけ。結果は"立派なメタボ"。お仕事が順調なのは大変結構なのですが、睡眠時間も不規則な上に不充分。ストレスレベルも高くこのままでは、本当にガンになってしまうリスクが高いと言わざるを得ません。
Mさんほどではないものの健康診断の結果、糖尿病や肝臓病、痛風等の生活習慣病になる危険性が高い事を医師から指摘されながら、生活習慣を改めようとしない方が案外多くおられます。
困ったものです…
先日、朝日新聞の電子版で次の記事を見つけました。
ガンを心配するなら、検診も大切かもしれませんが、それ以上に予防(=生活習慣の改善)が大切です。
Mさんにもちゃんと理解して頂きたく思い、記事をコピーしてお渡ししました。
以下に記事を転載します。……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………〈肺がんX線検診で死亡率低下せず 米で15万人調査〉
年に1度、X線による肺がん検診を受けても、死亡率低下にはつながらないとする大規模調査の結果を、米国立がん研究所などがまとめた。国際的に肺がん検診を実施している国はほとんどないが、日本では国が年に1度の肺がん検診を自治体に勧めている。科学的根拠がはっきりしない検診を続けるべきかどうか、議論となりそうだ。
論文は26日付の米医師会雑誌(JAMA)電子版に発表された。
55~74歳の約15万人を対象に、半数は4年間連続でX線検診を受けた人、半数は何も受けなかった人に無作為に分けて、肺がんによる死亡との関係を13年間、追跡調査した。
この間に肺がんで亡くなったのは、検診を受けた人では1213人、受けなかった人では1230人と、統計的に意味のある差は出なかった。がんの進行度なども、変わらなかった。
別の米国の研究では、X線に比べ、精度の高いCT検診を受けた喫煙者らは、死亡率が20%低かった。X線では小さな肺がんが見つけられず、早期治療につながらない可能性がある。
日本で肺がんで亡くなる人は年間約7万人。がんの中で最も多く、40歳以上を対象に年に1度の検診が推奨されている。国の指針は、2006年の厚生労働省研究班の調査報告を参考にしている。主に日本で行われた研究が根拠とされているが、今回の米国での大規模調査に比べて、手法などで精度が低いと考えられている。
厚労省の指針づくりに携わった金沢医科大の佐川元保教授(呼吸器外科)は「この結果が、システムの異なる日本でも当てはまるのか、検証が必要だが、肺がん検診のあり方に影響を与えるだろう」と話している。(岡崎明子)
(10/28 09:25)
転載記事は以上
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〈杉浦次郎〉
