洛中庵 の日記
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「鍼灸治療でがんは治りますか?」
2012.11.26
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初冬の冷たい雨の月曜日でした。お足元の悪い中多数の方々にご来院頂きました。
ありがとうございました。
今日ご来院のKさんから質問がありました。「鍼灸でがんは治りますか?」
よく頂く質問です。Kさんには大体次のようにお答えしました。
『一般論として言えば、残念ながら鍼灸治療だけではがんは治らないと考えます。
おそらくほとんどの鍼灸師も同意見のはずです。
但し、がんによる痛み・痺れ感、抗がん剤・放射線治療等による種々の副作用を軽減する効果については医療の現場で現在広く認められています。
また、鍼灸治療やその他の穏やかな手技療法による精神的な癒し効果も見逃せないところです。
鍼灸治療には自律神経のアンバランスを調整したり、免疫力を高める作用があります。
このため鍼灸治療単独ではがんに対する治療効果はさほど期待出来なくても、他の有効性の高い治療法と上手く組み合わせれば有力な補完療法(補助療法)となりえます』
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私は、この日記で何度も書いていますようにがんの予防と治療の一番の基本は"生活習慣"、中でも食事であると考えています。
がんの食事療法(栄養代謝療法)が全てのがん治療の基礎的な療法として一般的に認知され、医療機関でも広く実施されていく事を強く願っています。
一生の内に国民の2人に1人ががんに罹患する現在、鍼灸師やその他の治療家がそれぞれの領分の施術に励みながら、食事療法についても啓蒙・普及活動に取り組んでいく必要性を強く感じます。
また、それが治療家の使命であるとも考えています。
がんは決して不治の病ではありません。(たとえ再発・転移がんであっても)
生活習慣の"劇的な改善"と適切な治療の組み合わせとで予防は勿論、治療も可能な病気です。
《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》
〈杉浦次郎〉