洛中庵 の日記
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「糖質選択」
2014.07.25
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前回の日記(「糖質(炭水化物)の選択が大切です」 2014/07/21)の続きです。
糖質摂取のデメリットを抑え、私たちの身体を構成する60兆の細胞ひとつひとつを正しく機能させるためには、質の悪い糖質の摂取を可能な限り避け、良質な糖質を
選択摂取(「糖質選択」)する必要があります。
それでは、具体的にどのような糖質の摂取を選択すべきなのか。
これについて、杏林予防医学研究所の山田豊文所長はご自身の著書(「家族みんなが病気にならない食べ方事典」/現代書林)の中で次のように述べておられます。
『炭水化物は、「単純炭水化物」と「複合炭水化物」の2つに大きく分類されます。具体的には、砂糖などの簡単な構造の糖類が単純炭水化物で、穀類や豆類、イモ類などに含まれるデンプンが複合炭水化物です。
こうして比べてみれば、単純炭水化物が質のよい炭水化物ではないこと、複合炭水化物を選ぶべきであることは、すぐにお分かり頂けることでしょう。ただしそうかといって、複合炭水化物なら何でもいいというわけではありません。
私たちがとるべきは精製された複合炭水化物食品ではなく、「未精製の複合炭水化物」を含む食品です。玄米などの全粒穀類のほか、豆類や野菜、イモ類などもこれに該当します。これらには食物繊維が豊富に含まれていますし、ミネラルやビタミンなど「生命の鎖」の宝庫でもあります。
未精製の複合炭水化物が良質な炭水化物である最大の理由は、「クリーンなエネルギー源」であることにつきます。
体内でエネルギー源になるときに、余計な「スス」や「ゴミ」を伴い、燃焼効率が決してよいとはいえないタンパク質や脂肪に比べ、炭水化物は燃焼効率がよく、また燃焼時に汚い副産物を生じない、非常にクリーンな燃焼となります。つまり、ブドウ糖として血液から全身の細胞にはこばれた後、「生命の鎖」の力を借りてエネルギーへと変身し、脳や筋肉、神経など、あらゆる器官や組織で直接的に働くのです。』
また、「糖質制限」のブームの背景にある炭水化物に対する栄養学上の誤解(炭水化物の悪者扱い)については、
『単純炭水化物と複合炭水化物、さらには精製した複合炭水化物と未精製の複合炭水化物を全て一緒くたにしてきた、"間違った栄養学"の普及の歴史が原因』であるとされています。
全くその通りだと思います。
正しく「糖質制限」をしようとするならば、制限すべきものは、「単純炭水化物」と「精製された複合炭水化物」であって、決して「未精製の複合炭水化物」を含む食品群ではないということです。
そのような意味合いで、最近私は「糖質選択」という言葉を好んで使っています。
《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》
〈杉浦次郎〉