洛中庵 の日記
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Y君の質問・意見
2011.05.01
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5月の最初の日曜日は夕方まで雨模様でした。 昼頃に一旦洛中庵に入り雑用を済ませ、衣棚通り御池上ルにある、馴染みのビュッフェスタイルのおばんざいレストランに出かけ、昼食を摂る。 このレストランの玄米ごはんは私好みの炊き加減。油断するとついつい食べ過ぎてしまうので要注意(笑)。
ゆっくりと昼食後の休憩をとり、資料整理と読書で過ごす。 ゆったりとした休日の一日でした。
さて、昨日(4月30日)の日記の続きです。
Y君の質問の内容は、 「仮にがんの食事療法が、がんの予防や治療に有効だとしても、大多数の人が、がんの三大療法(標準治療)を放棄して、食事療法だけを選択するとは思えない。 三大療法と平行して同時に実行されると思う。 そうなると食事療法の効果の判定は難しのでは…、 がん患者の経済的負担の問題もある。ただでさえ、高額な治療費の負担にあえぐがん患者に食事療法の実行の為、更に経済的負担が増えるのは大変辛い事なのでは…
ましてや、低所得者には大きな問題だ。
現に、経済的負担ができない為に、十分ながん治療を受けられない人達の事が近年問題になっている」
至極もっともな質問、意見です。
まず、三大療法との併用についてですが、ほとんどの方はやはり、三大療法と平行して食事療法を実行されています。質問で指摘されている様に、食事療法の効果の判定は現実的に非常に難しいです。
ただ、洛中庵のクライアントにもおられますが、手術不能な状態でなおかつ、放射線治療も、抗がん剤治療もせずにがん組織が縮小したり、消失した方もおられます。それと、三大療法だけで治療したケースに比べて、三大療法と併せて、食事療法をきちんと実践された方々の治療成績は明らかに格段に良好なのです。
立派な状況証拠だと考えます。
人の命が関わる問題ですので、実験的な手法で治療方法を選択し、クライアントを実験台にするような事はすべきではないと考えています。常に十分な情報を提供し、クライアント自身がベストだと考える方法を選択すべきだと考えています。洛中庵に於いては今のところ、結果的にほとんどの方が、三大療法と食事療法との併用を選択されています。
私自身は、ほとんどの抗がん剤治療には反対ですし、(将来的にがんが発生する可能性があるとして、対象となる組織・臓器を切除する拡大手術も反対です)抗がん剤治療をする場合でも、極少量(抗がん剤の副作用がでない量)で実施すべきだと考えています。(この問題については、『間違いだらけの抗ガン剤治療』梅澤 充 著/ベスト新書)をお読み頂きたく思います) クライアントには、この私の意見は必ずお伝えしています。 最終的に治療方法を決定するのはクライアント自身です。あくまでも自己責任だという事です。私は、その選択された治療方法をできるだけ応援するように努めています。
標準的な抗がん剤治療を実施した場合でも、事前に食事療法をしっかりした方の場合、抗がん剤の副作用が小さくなるのは、何度か経験しました。
抗がん剤治療を途中で、ご本人の意思で中止し、食事療法や他の代替療法だけで治療する事を選択実行され、結果、極めて進行が早く、悪性度も高い膵頭をがんをほほ消失させた方も洛中庵のクライアントにおられます。
洛中庵での症例数は未だ、統計を取れるほど多くなく、食事療法の実績としては、まだまだ乏しいと考えています。けれども、食事療法の効果の実感は、当のクライアントの皆さんや私自身にとって、すでに非常に確かなものとなっています。
今後も、病院での治療と平行して、食事療法と他の代替療法とを実行される方がほとんどだと思います。食事療法の効果が判定しにくとも、私は当面の間はそれで良いと考えています。 一番大切な事は、クライアント自身が後悔しない方法で治療し、最終的にクライアントが、がんを克服される事ですから…。
他の医療施設、患者会等に於いては、食事療法の素晴らしい実績を重ねておられるところがあります。 次回以降の日記でその一部を紹介致します。
次に、食事療法に要する経費、経済的負担の問題です。 結論から言いますと、私が一番重要視する食事療法の内容は、玄米(全粒食)・菜食です。よほど食材にこだわり、高価格の物ばかり選ばない限り、食事療法に要する費用は、普通に食事するのとさほど変わりません。
ただし、食材の質や量・産地、外食の頻度、補助的に摂取する健康食品やサプリメント類の種類や量によって、当然費用は変わってきます。済陽式栄養代謝療法の場合は、野菜ジュース
の材料費が一番高くつきます。食用油脂類も市販の物の中では比較的高価なものになりますが、全体としては一般的な食費の範囲内だと思います。
この食事療法のコストの問題は、実は私の重要な研究(?)テーマなのです。
長くなりましたので、この件も、続きは次回以降に…
1人でも多くの方が、がんの恐怖や苦痛から解放され、明るく健康的な生活をおくられる事を願って、甚だ微力ではありますが、日々努力していきます。
《 あなたがあなたらしく輝くように!》
〈杉浦次郎〉