洛中庵 の日記
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「直ちに健康被害が出ます!」
2011.05.13
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今週は、火曜、水曜、そして今日((日付が変わって昨日)5月12日木曜日)とほんとに雨がよく降りました。
やっと、雨も上がり、久しぶりの青空(?)が広がるようです。
青空が広がる、と言いたいところですが、困った事に気象庁の発表によると、 また、黄砂の大量飛散が予測されるようです。どうかご用心下さい。
先日の日記(5月2日、3日)にも書きました通り、現代の黄砂はその昔、春霞と呼ばれていた頃のただの砂ぼこりではありません。
中国大陸で有害な化学物質や細菌、ウィルスなどをまとった、大変厄介な有害物質です。
黄砂自体は金属でも蛋白質でもないので、アレルギー反応を起こすアレルゲンとはなりませんが、黄砂がまとったアンモニウムイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、その他の大気汚染物質や細菌、ウィルス、カビなどのアジュバント効果でアレルギー反応を増強する可能性が非常に高いのです。
よくある症状として、咳、鼻水、くしゃみ、花粉症の悪化、発熱、喘息、皮膚のかゆみ、湿疹、アトピーの悪化、接触性皮膚炎、目のかゆみ、充血、アレルギー性結膜炎などがあります。(先日来、洛中庵にご来院の方にも多数みられました)
肺炎や気管支炎の発症や増悪の可能性もあります。
口から消化器官にも入っていきますから、人によっては下痢、腹痛などの症状がでることも考えられます。
ここまでくれば、もう"立派な公害病"です。くれぐれも、対策を怠りなく。
黄砂の大量飛散時は不要、不急の外出を避けるのが賢明です。
外出の際はマスクの着用をお忘れなく。日本に飛来してくる黄砂の粒子は杉花粉のおよそ5分の1以下といわれています。普通の花粉症用のマスクでは黄砂は簡単に通り抜けてしまいます。めの細かいウィルス対策用のマスクを着用して下さい。
目の症状を予防する為にはメガネの着用が必要です。花粉症用のメガネが転用出来ます。
外出から帰ったら、頭や衣服に付いた黄砂をよく払ってから入室しましょう。うがい、鼻うがいの励行と、目も流水で優しく洗い流しましょう。洗顔も忘れずに。窓を開けるのは出来るだけ避けましょう。洗濯物は部屋干しに。
掃除機は粉塵を排気しないタイプの物が望ましいですが、ない場合は、湿らせた雑巾などで拭き掃除を丁寧にするのが良いと思います。
呼吸器系疾患のある方、体力の弱ったお年寄りや小さなお子さん、妊娠中の方は、特にしっかりと対策を実行して下さい。
黄砂の大量飛散は、「直ちに健康被害が出ます!」
〈杉浦次郎〉