洛中庵 の日記
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稲妻
2015.06.21
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今日の明け方の激しい雷雨には驚きました。
皆さんのところは大丈夫でしたでしょうか?
雷・稲妻といえば、先日、新聞の電子版に次のような記事がありました。
■【脳を知る】稲妻で頭痛が起こる? 知っておきたい「気候と病気」の関係 (2015/06/14 08:00)
ようやく暖かくなったと思ったら、夏のように暑い日が続き、なかなか快適な気候がない気がします。これも地球温暖化の影響でしょうか。
私の外来でも、気候によって患者さんの症状に差があるように思います。急激に寒い場所に出ると血圧が上がることはよく知られていますし、その証拠に冷え込みの強くなる11月あたりから脳卒中や心筋梗塞の患者さんは増えることが多いです。手術の傷も、強く冷え込む季節の方が痛みや不具合を感じる患者さんが多いように感じます。
気候と病気を関連づける歴史は古く、ヨーロッパでは古代ギリシャ時代が始まりといわれています。ドイツのハンブルク気象台では、1952年から「気候と健康に関わる予報」を行っており、日本でも昭和37(1962)年に発足した「日本生気象学会」が気候と健康との関係について研究を進めています。
中でも、痛みには気圧と気温の影響があるといわれています。例えば、関節痛は気圧が下がると関節が膨張気味になるため、痛みは強くなりやすいです。また、気温が下がれば血流が悪くなり、交感神経の刺激が強まることから、痛みをより感じやすくなると考えられています。
片頭痛は、血管の過剰拡張によって起こるといわれており、気圧や気温は無関係とは思えません。手術の傷も、極端に血流が変化すると痛みを過剰に感じるので、気温や気圧と関係がありそうです。病状そのものが極端に悪化しているわけではありませんが、痛みやしびれが強くなると日常生活にも悪影響が出てくるでしょう。
特に、片頭痛など慢性的な持病をお持ちの方は、気温の変動を少なくするだけでも、発作回数や痛みの程度を減らす効果があるかもしれません。気候に関係する点でいえば、片頭痛は稲妻の発生とも関連性が考えられています。
2013年の論文では、稲妻の起こる日には明らかに片頭痛の発作が多かったと報告されています。稲妻は避けようがありませんが、知っているのと知らないのでは心構えが変わってくると思いますので、片頭痛の方にとっては良い情報かもしれません。
人間はロボットではありませんから、周囲の環境で症状の変動はあるものです。寒い時には十分暖かくし、暑い時には適切に涼をとって、焦ることなく持病と付き合うようにしてください。(済生会和歌山病院 脳神経外科 医長 三木潤一郎)
以上、産経デジタルより……………………
気候と健康状態との関連は洋の東西を問わず、経験医学的にも古くから言われてきたところです。
このあたりの事は東洋医学においてはかなり体系的に説明しています。
東洋医学は人の身体を大自然の一部としてとらえています。
古くて新しい考え方だと思います。
★からだ―闇に浮かぶ未知の惑星
とおくけだものにつらなるもの
さらにとおく海と稲妻に
星くずにつらなるもの
谷川俊太郎「からだ」より
《 あなたが あなたらしく 輝くように! 》
〈杉浦次郎〉
